原油・食糧・原材料高騰の経済トレンド

バブル崩壊後のデフレトレンドから、経済トレンドは原油高に代表される、原料インフレトレンドに完全に突入したようです。様々な要因がありますが、中国、インドなどに代表される消費人口の増大が最大の原因だと思います。以前は徒歩や自転車だった交通手段がバイク、車になると当然ガソリン消費が増えます。穀物を食べていたのが肉を食べるようになると家畜のための穀物消費が増えます。牛肉を例にとると牛肉1kgをつくるために穀物10kgが必要です。それまでは輸出に回していた穀物が自国消費で足らない状態になり輸入する流れになっています。先進国の暮らし方は快適かもしれませんが大量のエネルギーを消費します。発展途上だった国が先進国のようなライフスタイルに変わるのですから、世界全体のエネルギー消費は増える一方です。話が長くなりましたが、つまり資材原料の値段が上がることはあっても下がることのない経済トレンドです。かつてのインフレは物価が上がりましたが所得も上がりました。今回の原料インフレは物価が上がっても所得が増えないことが最大の問題です。消費の落ち込みや格差による二極化などを踏まえて、経営判断をしなければいけません。難問です。