手紙〜親愛なる子供たちへ〜

denbei9th2011-12-11

先週はお別れの多い週でした。金曜日には隣の料亭・花月大将の葬式でした。西尾を代表する料亭花月さんは残念ながら1年前に閉店しています。大将は飄々として優しい人柄で、葬儀でも皆さん目を赤くして、お別れを惜しんでいました。ご冥福をお祈りします。老母が背中痛を訴え、トイレなどに行く時には起こしています。介護のついでに自宅のちらかった資料や本などの整理をしました。ふと、「手紙〜親愛なる子供たちへ〜」という楽譜を手にしました。以前いただいたものです。ポルトガルの詩を訳詞して樋口氏が作曲した曲です。育ててくれた親への感謝を込めて日々過ごさないといけませんね。

日本語訳詞 角 智織 作曲 樋口了一

年老いた私が、ある日 今までの私と違っていたとしても
どうか そのままの私のことを 理解してほしい
私が服の上に食べ物をこぼしても 靴紐を結び忘れても
あなたにいろんな事を教えたように見守って欲しい

あなたと話をするとき 同じ話を何度も何度も繰り返しても
その結末をどうかさえぎらずに 頷いて欲しい
あなたにせがまれて 繰り返し読んだ絵本のあたたかな結末は
いつも同じでも 私の心を平和にしてくれた

悲しい事ではないんだ 消え去ってゆくようにみえる私の心へと
励ましの眼差しを向けて欲しい

楽しいひと時に 私が思わず下着を濡らしてしまったり
お風呂に入るのをいやがる時には思い出して欲しい
あなたを追い回し 何度も着替えさせたり 様々な理由をつけて
いやがるあなたとお風呂に入った 懐かしい日のことを
悲しい事ではないんだ 旅立ちの前の準備をしている私に
祝福の祈りを捧げて欲しい

いずれ歯も弱り 飲み込む事さえ出来なくなるかも知れない
足も衰えて立ち上がる事すら出来なくなったら
あなたが か弱い足で立ち上がろう私に助けを求めたように
よろめく私に どうかあなたの手を握らせて欲しい

私の姿を見て悲しんだり 自分が無力だと思わないで欲しい
あなたを抱きしめる力がないのを知るのはつらい事だけど
私を理解して支えてくれる心だけをを持っていて欲しい
きっとそれだけで 私には勇気がわいてくるのです

あなたの人生の始まりに私がしっかり付き添ったように
私の人生の終わりに少しだけ付き添って欲しい
あなたが生まれてくれたことで私が受けた多くの喜びと
あなたに対する変わらぬ愛を持って笑顔で答えたい
私の子供たちへ
愛する子供たちへ