作業と仕事の違い

NHKプロフェッショナルの副題は「仕事の流儀」とあります。ここで使われる仕事は普通の作業と明確に分けて認識しないといけません。いろいろな違いがあります。仕事が想像性溢れクリエイティブ、作業は決められたことをキチンとこなす。どちらも大切です。しかし付加価値は違います。作業は言われたことをしているレベルですが、仕事となると作業が最適かどうか自分で考え、無駄を省き、質を向上させるアイディアを考え、改善することも含まれてきます。トヨタ生産方式の強みは、現場からの作業改善が仕組みとしてできていることです。それがコストパフォーマンスの伴う品質を実現しているのです。管理者は当然仕事をしなければ管理者としての資格がありませんが、現場の隅々までが、作業から仕事に質が変わった時に組織は大きな力を発揮することになるでしょう。作業改善のレベルの上はコントロールとその改善、その上はマネジメントと改善、その上はビジョンニングと改善です。最後のビジョンニングこそ経営者の仕事です。ビジョンニングと決断こそが経営者に求められる資質だと思います。飲食業のケースは、アルバイトスタッフの比率が高いことや、シフト制などの要因から、一つの作業を複数の人間が日替わりで行う頻度が高いので、作業の標準化であるとか、日々の出来事(クレームやお褒め)を共有化すること、シフト表を工夫することで日々の品質を一定以上にキープするすることが必要です。大手外食企業はそれをシステム化していると言えるでしょう。伝としてはシステム化はもちろんですが、昨日書いた「学ぶ楽しさ」を重要視して、仕事を通じて「生涯学習」が実現できる職場を目指したいと思います。そして、そのノウハウを、はと屋の製造部門、販売部門、事務部門にも活かしていきます。ちょと会社として、私として背伸びかもしれませんが、堀川高校荒瀬校長が「背伸びが、人を育てる」そう語ってくれています。