古い物を残すということ

少し前に何かの番組でシャネル日本法人社長のセカンドハウスが
紹介されていたのをちらっと見ました。
フランス人ですが大の日本文化好きな社長さんでした。
セカンドハウスは新築ですが部材は古民家の物を使ったそうです。
彼曰く「日本人は簡単に古い物を捨てるんだよ」
今は異文化の人だからこそわかる価値観なのかもしれません。
実際古い物を残すことは至難の業です。お金がかかるからです。
今の洋風な生活習慣ですと日本文化を楽しむことは余裕がないとできません。
彼のように高年収の方は問題ないのですが・・・。
土蔵の漆喰の一部修理でも100万近くかかります。
庭の管理も庭師さんに毎年支払いが発生します。


思案の結果、自力で古い物を残す方法がひとつだけありました。
「店として営業に使う」
伝でも古民家の部材を使用しています。
縁がなければ捨てられていたかもしれません。
夜のコース営業が軌道に乗れば、自宅(築80年)及び土蔵(築不明)を
改装して再生し保存することが可能となります。
その時の修繕や庭手入れは経費として計上できます。
店の採算があっていれば継続的にメンテナンスが可能になります。


コース専門の店を展開している会社が、古民家である吉見邸を
調査に来たことは知っていました。
生前親交があった犬山の奥村家の奥村邸は現在フランス料理の
店として営業されているはずです。
自分の置かれている状況を鑑みると48歳の挑戦バージョン2として
心に置いていこうと思います。