真夜中の介護

私は両親が年をとってからの子です。従って母も来年で88才です。
命あるもの全ては老いていく運命にあります。
若い方には想像つかない事かもしれません。


昨夜は午前2時頃、母が寒いから風呂に入ると言いだしたので、
心配なので私も起きて、つき合いました。
風呂を時々のぞきながら寒くないように布団をもう一枚重ねたり、ベット周りの片付けをしていました。
きっと母も私が幼い頃は、病弱な私の介護を真夜中でも厭わずにしてくれたのでしょう。
少しでも恩返しができればいいと思いながら、いずれ私も再び介護される側になるのだろう。
そんな事を思いました。命について心を傾ける時間は現代人にはとても大切だと思います。
病院ではなく生活現場で生死を繰り返していた時代、薬や医療もなく若くして多くの命が失われていた時代、灯りはなく静寂で漆黒の闇が大きな時間を占めていた時代、人々はきっと命についてもっと心を傾けていたはずです。
さあ明日もまた命が美味しいと叫ぶような良品を丹精込めて造ります。
味噌醤油も伝の料理も・・・せっかく頂いた命のために。合掌。